リハビリコラム

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腱鞘炎について

皆さんこんにちは。
梅雨に入り、じめじめとした日が多くなってきますが
いかがお過ごしですか。

さて、このコラムも第11回目となりました。
今回も日常生活で起こりうる疾患にスポットを当てていこうと思います。

パソコン仕事をしている方、子育てをされている方、勉学に励む学生の方などの中には経験したことのある方も多いのではないかとは思いますが、
ズバリ「腱鞘炎(けんしょうえん)」について勉強していきたいと思います。

腱鞘炎は先程述べたような方に限るわけではないですが、手をよく使う方には起こる可能性の高い病気ですよね。
使えば使うほど痛みが増していき、耐えられなくなって病院にいらっしゃる方も多く見受けられます。

では腱鞘炎とはどんな病気なのでしょうか?

皆さんの中には、「なんかよくわかんないけど手首とか痛くなるし、腱鞘炎ってくらいだから腱って言う部分の病気なのかな?」と思っている方もいらっしゃるかと思います。

実際には腱鞘と呼ばれる部分に炎症が起こってしまい、痛みや腫れなどを引き起こしてしまう病気のことなのですが、腱と腱鞘って何が違うんだろう?という方がほとんどなのではないかと思います。

ですので先に簡単にではありますが腱鞘ってなんだろうってところから説明していきます。

まず、腱というものは筋肉と骨を繋いでいる非常に強い組織です。筋肉が働いたときにその収縮力を骨に伝える大事な役目をしている部分です。

基本的にはどの筋肉も骨とくっつく部分には腱がありますが、例としてイメージしやすいのはアキレス腱あたりではないでしょうか。かかとの上あたりに固くて強い部分が簡単に触れると思います。

一方腱鞘とは何か。指を例に挙げますが、指を動かす筋肉は肘の辺りから伸びてきていて手首の辺りで腱となり、指先の方の骨とくっついています。
この指を動かす筋肉のように指や手首の関節を沿うように経由して腱がついているところで、指の動きなどに合わせて腱が浮き上がってこないようにしたり、滑らかに動く ようにするトンネルのような部分です。

なぜこの腱鞘に炎症が起こるのか。

最も多い理由としては、何度も繰り返される指などの動きによって腱鞘の内側と腱がこすれ合ってしまったりすることで炎症が起きてしまうというものです。

腱鞘炎になったらまず休めと言われるのは、使いすぎていることが原因になっている場合がほとんどだからというわけですね。

腱鞘炎として代表的なものに「ドゥ・ケルバン病」と呼ばれるものと、「ばね指」とよばれるものがあります。

どちらも使いすぎなどにより腱鞘に炎症を起こし、円滑に腱が動けなくなっているものなのですが、起こる場所に違いがあります。

ドゥ・ケルバン病は手を広げた時に親指の手の甲側でピンと張ってくるスジのあたりで起こる腱鞘炎で親指の付け根や手首の親指側の痛みや腫れといった症状が表れます。

親指を握りこんでグーをつくり小指側に手首を曲げると痛みが出てくるとこの腱鞘炎が疑われます。

ばね指は指の付け根の関節で腱鞘が炎症を起こし、腱の滑りが悪くなることで指を曲げ伸ばしする際にカクっと跳ねるような動きをする疾患です。

指の付け根に痛みを訴える場合が多いですが、手指がこわばったり、指がカクっとなるだけという人もいます。

実際に腱鞘炎になってしまった場合はどうすればよいのでしょうか。

病院で行う治療としては大きく分けて3段階に行われます。

1:保存療法

2:副腎皮質ステロイドの局所注射

3:手術療法(腱鞘滑膜切除術)

基本的にはまず炎症を起こしている部分を休ませてあげて、収束させていくことが治療となります。

まず保存療法を試し、ダメなら注射、それでもダメなら手術という選択がベターではないかと思います。

保存療法というのは安静にして患部を休ませたり、炎症を抑えるための湿布や軟膏であったり、使いすぎている動きを抑えるため装具などで固定をしたりといったものを言います。

状態の軽いうちであればこの保存療法と原因となった使い方を見直していくだけで十分良くなっていきます。

状態が悪い場合、注射や手術という選択もありますが、出来れば保存療法で治るうちに直してしまいたいものですね。

症状自体は治療をすることで抑えていくことが可能なものではありますが

仮に良くなったとしても、腱鞘炎になる原因となった生活習慣を続けていると何度でも再発しまうものです。

この腱鞘炎は「予防」がすごく大切になってくる疾患です。

普段の生活で過度に指や腕に負担をかけていないか気にかけてみたり、疲れがたまって少しでも違和感があるようならしっかりと休ませてあげたり・・・。

そして痛みが出始めたら痛くて我慢できなくなる前に一度病院を訪れてみるように心がけるとよいでしょう。

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成長期の膝の痛み 

皆さん、こんにちは。
暑い日が多くなってきましたが、今日も元気に歩いていらっしゃいますか?
中には足が痛くて歩けないとおっしゃる方もいるでしょう。

数ある足の疾患の中で問題になりがちなのは、膝(ひざ)の痛みです。

当院には「膝の軟骨がすり減ってしまって、痛む」とおっしゃる60代以降の方々が多く来院しますが、年をとってからの問題だと思ったら大間違い。実は中高生にも多いのです。今日は、その中でも特に多い『オスグッド・シュラッター病』についてお話しましょう。

さて、あまり聞き慣れない病気ですが一体どのようなものでしょうか。

オスグッド・シュラッター病とは中高生の男子に多い疾患で、膝の骨の一部が剥がれたり盛り上がったりして痛むものです。

文字にすると恐ろしいですが、なぜそのようなことが起こるのでしょうか。

まず膝の構造についてお話しましょう。
膝は、大腿骨(だいたいこつ)という太ももの骨と脛骨(けいこつ)というスネの骨、そして膝蓋骨(しつがいこつ…膝のお皿のことです)の三つの骨でできる関節です。

骨は体を支える「支柱」としての機能と、体の各部を動かす「蝶番(ちょうつがい)」としての機能を持っています。

骨の表面には筋肉がくっついていて、筋肉に力を入れると蝶番を引っ張るような働きをして関節を動かしています。

膝の場合は太ももの前面にある筋肉が太ももの骨と膝のお皿を経由して、スネの骨まで延びています。

この為、その筋肉が力を入れて縮むことで膝を伸ばすことができます。

膝関節の構造

膝関節にかかる筋肉からの力

次に、子供の骨のお話をしましょう。

小学校高学年~高校生にかけて子供の身長は著しく伸びていきますが、「身長が伸びる」と言うことは「骨が伸びる」と言うことと同意です。

骨が成長しなければ背が伸びることはあり得ません。骨が伸びる条件として、骨の端に軟骨が存在することが挙げられます。

子供の骨は「成長軟骨」と呼ばれる、盛んに細胞分裂を繰り返し成長しいく軟骨が骨の両端にあります。

この成長軟骨は他の骨の部分よりも硬度が低く、成長していく能力を持っている代わりにやや壊れやすい性質があります。

先述した膝の骨も成長軟骨を持っており、個人差はありますが男子ですと約18歳くらいまでは成長することができます。

膝の関節を表した図をもう一度見直してみましょう。

ちょうど膝を伸ばす筋肉が張り付いている場所こそが、成長軟骨が存在する部分なのです。

子供たちが中学生や高校生になると、今までよりも筋肉が発達しスポーツ活動もよりレベルの高い動作や激しい練習を行うようになります。

中には頑張って練習するあまり、知らず知らずのうちに体に負担をかけてしまう子も見受けられます。

軽い運動ではあまり目立ちませんが、激しい運動をすると筋肉は疲労し炎症を起こします。 また、乳酸をはじめとする疲労物質(あるいは発痛物質…いわゆる疲れや痛みを引き起こす化学物質のことです)が筋肉中に溜まっていきます。

毎日のように練習することでこれらの化学物質や炎症を体が処理しきれなくなると、段々と筋肉はエネルギーを失い硬く縮んでいきます。

では、硬く縮んだ筋肉が中高生の膝に与える影響を考えてみましょう。

骨と成長軟骨の表面に筋肉がくっついていることは先に述べましたが、硬く縮んだ筋肉がくっついていると通常の筋肉よりもより高いテンション(張力…引っ張る力のことですね)が骨にかかることになります。

また、激しい練習により何度も骨に地面からの衝撃をかけることもあります。

これが続くと一体どうなるでしょうか?

骨にそのような負担をかけ続けると、骨の一部が剥がれたり欠けたりします。
同様のことが成長軟骨で起こった場合、次第に盛り上がり、最終的には剥がれてしまいます。
これが膝に起こったものを「オスグッド・シュラッター病」と呼びます。
長くなり分かりづらいかと思いますが、以上がオスグッド・シュラッター病における重要なポイントです。

軟骨が剥がれる…想像すると恐ろしい疾患に思えますが、これはきちんとした対処をすれば大丈夫です。

当院では、湿布やお薬を処方するのは当然ですが、それ以上にリハビリに力を入れています。

オスグッド・シュラッター病を発症する中高生アスリートは、過剰な運動によって筋肉の柔軟性が失われていることが多いことは分かっていただけたかと思います。

柔軟性が低下した筋肉は血流が乏しく、十分に栄養が与えられません。

そこで、マッサージや物理療法(電気や光線などの力を使った治療)により柔軟性と十分な血流を確保します。

また、自宅でもできるストレッチを指導することで、継続的に筋肉の回復を図ります。

運動により筋肉が硬くなるだけでなく、繰り返し起こる炎症も痛みを助長し悪影響を与える為、同時にRICE処置についての指導も行います。

これだけでも痛みはかなり軽減されることがあります。

実のところ、私たちはこの疾患を重傷とは考えていません。
なぜなら、この疾患ほど後の問題が少ないものは無いと言えるくらい、治りがいいのです。

しかし間違った対処や自己判断で放置した結果、重傷化するパターンも存在します。
そのような場合、痛みがあまりひかずに膝の盛り上がりが残ってしまうこともあります。

中学・高校の間は、肉体的にも精神的にも大人になっていく時期ですので、是非ともスポーツをすることで健康な肉体と精神を養っていただきたいと思います。

この疾患がその妨げにならないよう、積極的な治療に臨んでください。

私たちと一緒に、治していきましょうね!

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ケガをしたときの応急処置 ”RICE処置” 

RICE処置(ライス処置)とは、スポーツをはじめとする日常生活での様々なケガや痛みを軽減・治癒させるための、大切な治療の一環です。
人間の体は、常に危険に晒されています。

例えば風邪や内臓の病気、事故、数々のストレス…。 数え上げたらキリがないほど、私達の周りの環境は危険がいっぱいです。 そんな中無事でいられるのは、体の防衛機能と自己治癒力のお陰と言っていいでしょう。

しかし全て自然回復を待つだけで、いい結果が得られるとは限りません。 時には回復が困難で、体が悲鳴を上げることもあるのです。 そこで、そうならない為にも自らが体をサポートする方法を身に付けなければなりません。

特にケガや急激な痛みの場合(内臓からくるような痛みは除きます)の多くは炎症を起こしていますが、これはある程度コントロールすることができます。

炎症は体にとって大切な回復の過程ですが、あまり酷く、長く続くことは望ましくありません。 そこで行うべき処置こそ、このRICE処置なのです。

『RICE』とは、それぞれ行うべき4つ処置の頭文字をつなげた言葉です。

この4つを理解することで、急なケガに有効な対処をすることができますから、是非覚えてください。 

1. Rest「安静」 

まずは安静にすることが大切です。 一体どんなケガなのか、あるいはどんな疾患なのか、その場で判断することは危険です。

骨折しているのか、脱臼しているのか、その他の組織が悪くなったのか・・・わからない状況で動くことは、そのケガや疾患を悪化させたり治癒を遅らせたりする原因になります。

ぎっくり腰やケガをしたのかさえわからない関節の痛みにも、患部を安静に保つことが望ましいでしょう。

2. Icing「アイシング(冷却)」

患部を冷やすことです。

ケガや急に痛に痛みが出てきた疾患に対しては、冷やすことが有効な場合が多くあります。 明らかなケガでは冷やすことが非常に重要で、そのケガを悪化させないためにも必ず冷やしましょう。

冷却スプレーではあまり効果がないことが多いですので、氷水が良いでしょう。
保冷剤等は冷えすぎて凍傷を起こす危険性がありますから、それしかない場合を除いては使用を控えてください。

氷のうがあればベストですが、無ければビニール袋の中に氷と水を入れたもので代用します。 水を加えることで低温になりすぎないようにし、凍傷の危険性を低くした状態で冷却します。 この際に、露出した患部に直接当ててください。

冷却時間は、部位や年齢・かかっている疾患によって変わりますが、おおよそ10~20分程度が目安です。
冷却し過ぎると凍傷を起こす危険性が増しますし、周辺部位にダメージを残しかねないので目安を必ず守ってください。

腫れや痛みが強い場合は、一時間程度の間を空けて再度アイシングをしてください。
最低でもケガをした後、3日間はアイシングを続けましょう。

また、入浴や飲酒は患部の温度を上げて悪化させる恐れがありますので、控えてください。

3. Compression「圧迫」 

患部を軽く圧迫・固定することです。
この処置を行うことで、腫れや痛みの増大を防ぐことができます。

スポーツ現場では、先述した安静と冷却を同時に行うために、氷のうを患部につけた状態で弾性包帯(伸び縮みする厚手の包帯)で圧迫・固定します。

もし氷のうがない場合でも弾性包帯さえあれば、これにより安静を保ち、腫れや痛みが広がることを予防することができます。

4. Elevation「挙上(きょじょう)」 

患部を持ち上げることです。 これにより出血や腫れを抑え、重傷化を防ぎます。 自力で持ち上げることが困難な場合、患部の下にクッション等を敷いて持ち上げます。 少なくとも、心臓より高い位置に持ち上げて保持しなければなりません。

そのため足のケガ等の場合は、横になって足先を持ち上げるのが望ましいでしょう。

以上の4つを行うことがRICE処置です。

これらは、今後の円滑な治療とその効果を最大限に引き出すための、重要な処置です。 慣れれば簡単に行えますし、ケガだけでなく激しいスポーツに伴う慢性的な痛みやその他の急な疾患にも有効です。

ただし、この処置は後に医師の診断を受けることを前提として書きました。

処置をしたからと言って、その後に放置しないようにしてください。

また、中には急な痛みであってもこれらが無効な場合もありますし、逆効果なこともあります。

RICE処置をしている間に症状がよりひどくなるなどの異常を感じたら、即座に中止し、医師の診断を受けてください。

最後にもう一点。 これは当院だけでなく、他の治療者も提唱していることがありますが、『RICE』だけではなく『RICES』とする場合があります。

これは先述のRICE処置に加え、『S』すなわち『Support(支持)』を行うことです。
具体的には、テーピングやサポーターを利用して痛みや悪化を防ぎ、治癒を促進させることです。
いくらRICE処置が良いとは言え、四六時中アイシングしたり圧迫したりするのは困難なことです。
そんなとき、テーピングやサポーターを使うことで、一定の効果を期待することができます。
また、ケガを未然に防ぐことにもつながります。

当院では、この『Support』も重要視し、積極的なテーピング治療を行っています。
不運にももし、ケガをされた場合は是非一度、当院のテーピング治療の効果を体験してください。 

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第8回 関節リウマチについて

皆さんこんにちわ。過ごしやすい季節になってきましたね。
季節の変わり目なので風邪などひかないように気を付けましょうね。

さて、今回は5回目のコラムに関連して炎症を主症状とする疾患についてお話しようと思います。

皆さんは朝起きた時、手などの関節にこわばりを感じたことはありますか?

「動かし始めてしばらくすると収まるんだけど、起きてすぐはこわばるんだよねぇ」
という経験をされたことのある方は結構いるのではないかと思います。

全てがそうだとは言えませんがこの「朝のこわばり」、関節リウマチの初期症状の可能性があるのです。

この関節リウマチは手や指、足や膝などの関節に炎症を起こし、痛みや腫れなどを引き起こすものです。特に女性に多い疾患で男性の約4~5倍とも言われています。

進行性で放っておくと関節の破壊が起こってしまったりするため、早期発見、早期治療が重要な疾患なのです。

ということで、今回はこの「関節リウマチ」について勉強していこうと思います。

先程どんな症状が出るのかは軽くお話しましたがもう少し詳しく見ていきましょう。

まず関節に対しては長時間続く朝のこわばりや、痛み、腫れ、関節の緩みや動きの制限、変形などがあります。
他に関節以外の症状としては、全身の熱っぽさ、皮膚にしこりのようなものができる、肺線維症などの呼吸器疾患などがあらわれたりします。

朝のこわばりは、起床時に関節がこわばり指が動かしにくい症状のことを言い、症状が改善してくるまでに1時間程度から長い人だと1日続く場合もあるようです。

疲れてきて動きにくくなるのとはまた違い、朝症状が出るというのがリウマチ特有の症状ともいえるかもしれません。

炎症により指の節々(第2関節や指の付け根の関節など)がぷっくりと腫れぼったくなったり、関節そのものに痛みを感じたりといった症状も現れ、これが長く続くと変形につながったりします。

ちなみに、炎症の起こりやすいといわれている部位はこれらの関節になります。

従来この関節リウマチは10年近くをかけてゆっくりと関節の破壊が進んでいくと考えられていましたが、現在では2年以内に急速に進むことがわかってきています。

関節の破壊が進むにつれて、生活の質(QOL:quality of Life)が低下していき生命予後も悪くなっていくことが考えられます。

そのため早期に治療を開始しないと、状態の悪化を招いてしまうわけですね。

なぜこの関節リウマチは起こるのでしょうか。

この関節リウマチは自己免疫疾患のひとつであるという説が有力です。
遺伝子の変異や環境の因子(感染・ストレス・妊娠出産など)が重なって免疫システムの異常を引き起こすとされています。

体内に異物(細菌・ウイルスなど)が侵入した際、免疫システムが働いてその異物だけを除去しようとするのが正常なのですが

自己免疫疾患の場合、免疫システムが崩壊し体内の正常な組織と異物とを区別できなくなり攻撃をしてしまうのです。
また、自己免疫疾患では体内の炎症を起こす物質と炎症を抑える物質のバランスが崩れてしまうため、炎症を起こし続けてしまうのです。

では炎症が起こり続けた時、関節の破壊が起こるのはどうしてでしょう。

健康な人の関節では骨と骨の間に軟骨がありクッションの役目をしていて、関節を覆うように関節包という袋状の膜があります。
関節包の膜の内側を滑膜(かつまく)といいますが、滑膜からは関節の滑りを良くする成分を出しています。

免疫異常がおこることで、この滑膜が攻撃され炎症により増殖していきます。
そして増殖した滑膜は少しずつ軟骨や骨に入り込み、軟骨を破壊していき、骨を変形させていきます。
さらに進むと、軟骨がなくなり骨と骨が接してしまうことにより関節を動かすことが困難になっていきます。

小難しい話をしましたが、こういった理由で関節の破壊を招くわけです。

関節リウマチは1~2年で症状が改善する場合もありますが、たいていは症状の悪化や改善を繰り返しながら進行していき、生涯の付き合いになるものも多いです。

そのため、関節リウマチの治療は長期間にわたるQOLの向上を目標に進められていきます。

QOLとは簡単に言ってしまうと、その人がその人らしい人生を生きられているか、自分らしい幸福を見いだせているか、という人生・生活の質のことです。

つまり不自由を感じたり、動けなくなることで生きがいが狭まってしまったりということを軽減しながら、また少しでも楽に、楽しく生きられるように手助けをしようというのが治療方針になるわけですね。

治療は大きく分けて4つに分けられます。

①基礎療法
日常生活で注意するようなことを指導していきます。

②薬物療法
炎症を抑えたり、リウマチの進行を遅らせたりを目的として行います。

③手術療法
増殖した滑膜を除去したり、関節を固定して安定性を高めます。

④リハビリテーション
痛みや腫れを鎮めたり、筋力低下を防いだり、日常生活動作の改善などを目的に行います。

もちろん私たちのリハビリテーション科でも、基礎療法やリハビリをはじめとする治療を行っています。
温熱療法やマッサージなどで血流の改善を行うことで痛みを軽減したり、関節の動きの維持改善、日常生活の指導などを行っています。

長い付き合いになることの多い関節リウマチですが、早期からの治療を積極的に行うことで、関節の破壊を抑制することや、生命予後の改善もみられるようになってきています。

早めの検査、治療をすることが大事になってきますので、気になった時点での病院への受診をオススメします。

そして、少しでも快適な暮らしを一緒に作り上げていきましょう。

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第7回 腰部脊柱管狭窄症について(その2)

皆さんこんにちは。
明けましておめでとうございます。
年を跨いでしまいましたが前回に引き続き、「腰部脊柱管狭窄症」をテーマにお話していきたいと思います。

前回は座学と言いますか、腰部脊柱管狭窄症とはなんぞや?という点をお話したので、今回は実際に私たちリハビリスタッフが何をしていくかということについてです。

私たちリハビリスタッフが主に関与するのは、神経性の間欠性跛行を呈する、腰椎脊柱管狭窄症の患者さんへのアプローチです。主に前回お話した神経根型や馬尾型などに分けられるもので、保存的治療と合わせて行っていきます。

もちろん保存療法が第一選択となるため、お薬による痺れや痛みのコントロール、装具の装着などによる安静を促したり、脊柱の安定性の確保をしたりということが第一です。

その上で行うことは

①血流の改善

②周囲筋の筋緊張の緩和

③姿勢の改善

④日常動作の指導

などがあげられます。

狭窄部の周辺には大きな負担がかかっているため、腰の筋肉が緊張していらっしゃる方が多いです。そういった部分に対して、ホットパックなどの物理療法を行い血流の改善をしたり、マッサージなどによる筋緊張の緩和をしたりすることにより、負担を減らします。

また、原因ともなりうる姿勢の矯正や、日常生活で負担のかかる動作に対する動作指導などを行います。

せっかくなので日常生活での負担を減らす動作を1つ紹介してみましょう。

脊柱管狭窄症を発症している方は、腰を大きく反らす行為は脊柱管を狭めてしまうため、できるだけ避けたい動作です。

逆を言えば腰を丸めた姿勢になることで負担を減らすことができるのです。

たとえば、仰向けに寝ている時は、脚を伸ばしていると腰が反りがちですが、股関節と膝関節を曲げた状態にすると、腰の反りを軽減することができます。

腰痛や脚の痛みなどで夜眠れないという方などは一度この姿勢を試してみてくださいね。

家で出来る運動としては、ストレッチから始めてみることをオススメします。

たとえば・・・

①正座をした状態から、お祈りをするように腕を床につけ体を丸めるストレッチ。

②仰向けで膝を抱きかかえるようにするストレッチ。
③先ほどあげた股関節と膝関節を曲げた仰向け状態で腰を軽く捻るストレッチ。

簡単にできることはこういったものでしょうか。

ストレッチは毎日続けることが大事なので、いきなり難しいことや、たくさんやろうとしても続きません。
最初は一日5分くらいからで構わないので、習慣づけていけるといいですね。

これはどんなストレッチでも言えることですが、一人で行う場合痛みを伴うほど強くやってはいけません。
気持ちいいな、伸びているなって思うくらいがベストなのです。
痛ければ痛いほど効果があると思っていらっしゃる方も多いですが、せめて痛気持ちいいくらいで留めておいてください。

身体は痛いと感じると、防御反応としてその痛みから逃げようとします。
伸ばされて痛いのですから身体は曲げる方向に力が入ってしまう。つまり、ストレッチをしたいのにその筋肉の緊張を高めてしまい、逆効果になってしまう場合もあるのです。

大事なことなので覚えておいてくださいね。

さて、2回にわたりお伝えしてきたわけですが、皆さんもよく耳にされることも多いかと思われる脊柱管狭窄症について、なんとなくでも理解してもらえたでしょうか。

この脊柱管狭窄症は、状態によっては手術を選択しなければならないこともある疾患です。

手術が選択されることの多い、馬尾型の狭窄症でも早期発見であれば保存的治療でも効果が出る場合があるため、早期発見、早期治療が大事なのです。

そのためには違和感を覚えた際、「年を取ってきたらしょうがないね」など自己判断で病院への受診が遅れることのないよう、注意してくださいね。 

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第6回 腰部脊柱管狭窄症について(その1)

皆さん、こんにちは。
リハビリコラムも早いもので第6回目となりました。

皆さんは間欠性跛行(かんけつせいはこう)という言葉を聞いたことがありますか?

散歩中など、歩いていると突然脚に痺れやどーんとした重み、場合によっては痛みなどが起こり、立っていることすら困難な状態になる。

しかし、しゃがんだり、前かがみになって休憩をしたりすると症状は改善していき、また歩けるようになる。

これを間欠性跛行といいます。

この間欠性跛行が特徴的に表れる疾患・・・それが今回のテーマである「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」です。

そもそも脊柱管とは何か?

人間の体を支えている背骨のことを脊柱といいますが、この脊柱にある水道管のようなトンネル状の隙間があり、その管の中を神経の幹や血管などが通っています。この通り道のことを脊柱管と呼ぶのです。

脊柱管狭窄症とはその名の通り、この脊柱管が何らかの原因で狭く、細くなってしまうこと(狭窄)で、神経を圧迫することにより、上で述べたような症状や腰痛などが表れてくるものを言います。
水道管が詰まってしまうと家庭に水が行き渡らなくなり困ってしまいますよね?
神経などの通り道が詰まってしまうと問題なのです。
この疾患は若い人からお年寄りまで幅広い年齢層で起こる疾患ですが、中高年に特に多い疾患です。

原因となるものには大きく分けて2つに分かれます。

まずは、生まれつき脊柱管が狭く成長してしまうもの。もう一つは生活をしていく中で脊柱管が狭くなってしまうものです。
ほとんどの場合、後者が原因となり狭窄を起こすものですが、その原因として

①加齢や姿勢習慣などによる変性(骨の変形など)。

②椎間板ヘルニア、すべり症などの疾患に合併。

③腰の骨の疾患に対する手術後。

④外傷。

⑤その他。

などがあります。特に①の加齢などによる、変性が大多数を占めます。

この疾患の特徴として挙げた間欠性跛行ですが、診断をする上でも重要になります。
X線、MRI、CTなどの画像診断に加え、歩行時の自覚症状なども評価します。

なぜこの間欠性跛行が大事かというと
腰部脊柱管狭窄症による神経性の間欠性跛行と、閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)による血管性の間欠性跛行というものがあり、それらを見分けるのに重要になってくるのです。

神経性と血管性の間欠性跛行は症状としては共通する部分が多いのですが、大きな違いとして、姿勢による症状の改善があります。
血管性の間欠性跛行では痛みや痺れがあらわれた際、立ち止まり安静にしていれば次第に症状が改善されていくものです。
一方、神経性の場合では症状があらわれた際にかがみこみのような姿勢をとることで、脊柱管の圧迫を減らすことが出来る為すぐに症状の改善がみられるのです。

どちらも休むと良くなるものではあるのですが、神経性のものは姿勢によってすぐに改善するという違いがあるのです。
つまり、最初に述べた間欠性跛行の説明は神経性のものというわけですね。

今回は腰部脊柱管狭窄症の話ですので、この神経性の間欠性跛行に絞ってもう少し詳しくお話ししていきましょう。

神経性の間欠性跛行は大きく分けて馬尾型、神経根型、混合型の3つに分類できます。
馬尾型と神経根型の違いは、主に自覚症状の違いに表れます。
馬尾型では下半身に痺れなどが現れたり、脱力感を訴えたりする場合が多いが、痛みを感じることはありません。
逆に神経根型の場合では脚や臀部に痛みを訴えることが多いです。

なぜこのような分類を紹介したのか。
それは、型によって治療方針が変わってくるからなのです。

馬尾型では症状が自然と改善していく傾向はみられず、神経根型では症状の自然改善がみられる傾向にあります。
そのため、神経根型では保存的な治療が第一選択されます。お薬や装具、日常生活の改善などで様子を見ていくのが基本になります。

一方馬尾型では、有効な保存的治療が少ないため、保存的治療の後、効果がみられない場合手術が選択されることも多いです。
手術の適応としては、保存的治療、理学療法などを行っていても、効果がみられない場合や、症状が重く通常の脚の運動にも支障をきたしてしまう場合などになります。

痺れたりするけど、痛みがないから大丈夫だろうと放っておくのは間違いになるのはおわかりですね。
自分の判断でこうだろうと決めつけてしまうことは実は危険な場合もあるため、早めに病院で診察してもらい、しっかりと診断してもらうことが大事です。

ここまで小難しい言葉が多かったかとは思いますが、腰部脊柱管狭窄症とはどういうものか、なんとなくでもご理解いただけたでしょうか?

皆さんもよく耳にする疾患ではないかと思います。
間違った認識や、対処をしないための手助けになれば幸いです。

今回は長くなってしまったのでここまでにしたいと思います。
次回は第6回目その2という形で、実際にリハビリではどんなことをしていくのかなどをお伝えしていこうと思います。

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第5回 『炎症』を知ろう!

8月も中盤を過ぎ、夏真っ盛りですね。

気付くと汗が流れ、空には入道雲がモクモク…
皆様はいかがお過ごしですか?
夏バテや夏風邪などに悩まされていませんか?

リハビリテーション科では暑さに負けず、元気にスタッフが日々の治療に勤しんでいます。

さて、この季節の風物詩とも言うべきもの。
我が病院のまわりにもプーンという音と共に飛び交う虫がいます。

そう、「蚊」です。

夜、知らないうちに刺されて、痒みで目が覚めたりしませんか?
起きて電気をつけて見てみると、刺された痕がぷっくり赤く腫れて…
そんな経験は誰でもあるはずです。

ところで皆さんは、蚊に刺されたときになぜ赤く腫れて痒みが起こるか知っていますか?

実はそこには人間の大切な機能が働いているからなんです。
この後に書く内容を読み進めていただければ、その答えがわかると思います。

皆さんは、「炎症」という言葉をご存知でしょうか?
病院で『○○が炎症を起こしていますから、お薬を出しておきますね』などと言われたことがある方も多いはずです。

この「炎症」とは一体何でしょうか?

炎症の特徴として、4つのことが上げられます。

1.赤くなる

2.腫れる

3.痛む

4.熱くなる

これらは必ずといって良いほど、炎症を起こしている患部に見られます。

炎症は体が傷ついたときや毒に侵されたとき、またウイルスや細菌に感染したときに起こります。
当院では、捻挫をして足がパンパンに腫れて引きずりながらいらっしゃる方や、風邪で扁桃腺を真っ赤にしていらっしゃる方を多々見かけます。
これらの方々は多くの場合、炎症が起きていると思っていただいて間違いありません。

捻挫で足の組織を壊してしまった。
細菌が喉に感染してしまった。
これらが原因で炎症が起こるのです。

勘が良い方はもうお気付きでしょう。
蚊に刺されたときも炎症が起きているのです。
炎症が起きているので、赤く腫れてちょっと熱っぽくなり、患部の近くにある神経を刺激して痛みや痒みを起こすのです。

炎症が起こると、こんな症状が出ることは理解していただけましたか?
では、炎症が起こらないと、体はどうなってしまうのでしょう?

先程の例を使って見ていきましょう。

まず、捻挫したとき。
捻挫をすると、足の関節の組織は壊れて出血してしまいます。
動かせば動かすほど出血はひどくなり、組織もどんどん壊れてしまいます。
体はこれをどうにかして治さないといけません。

ところが、治そうにも壊れた組織が邪魔で新しく体を作れません。
いつまで経っても壊れた組織がなくならないのです。

これでは困ってしまいます。
そんなことになったら人間は、怪我をしたら治らない体になってしまいますね。

そうならない為に、私達の体は炎症を起こすことで患部に白血球を集め、その白血球に壊れた組織を食べてもらっているのです。

通常、白血球は血管の中でうろうろしていてあまり外に出ることはありません。

しかし、怪我をしたときは患部が「体が傷ついたぞ」という信号を出し、それに反応して周りの血管から白血球がたくさん出てきます。

そして、集まった白血球が壊れた組織を掃除して、新しく体を作るサポートをしているのです。

また、細菌やウイルスに感染して風邪をひいたときは、その細菌やウイルスを殺すために血管から白血球がやってきて攻撃をするのです。
つまり炎症は体を守ったり再生するため、必要不可欠な人間の防御反応なんですね。

炎症が大切な体の機能だということは、おわかりいただけましたか?

しかし、いくら大切でもあまり炎症がひどかったり長く続いてしまうと、全身に熱が出たり正常な組織をも壊してしまいます。ですから、病院では湿布を出したり薬を処方することで、炎症を治め早く体が再生できるように促します。

炎症が全くないのもありすぎるのも、体にとっては良いものではないのです。
何事も適量が良い…ということですね。

皆さんも早めに病院に来て、状況に応じて正しく処置することで体を素早く治しましょうね。

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第4回 腰椎椎間板ヘルニアになると、どうなるの?

「いたたたた…腰が痛い!」「足がしびれて、力が出にくいんです」

私達が仕事をしていると、そんな声を患者様から聞くことが多々あります。

日本人の約80%が、一度は経験すると言われている腰痛。

中でも「椎間板ヘルニアではないだろうか?」と、不安をお持ちの方も多いようです。

そこで、リハビリコラム 第4回目は「腰椎椎間板ヘルニア」 についてお話します。

腰痛=ヘルニア?

当院に来院される患者様の中には、「腰痛 = ヘルニア」と、思っていらっしゃる方も多く見受けられます。
しかし、それは半分間違っていると言ってよいでしょう。
なぜなら、一般的な腰痛症とヘルニアでは、決定的に違う部分があるのです。

皆さんは「ヘルニア」と聞いて、どんなイメージを持たれるでしょうか?
「ヘルニア」とは、実は「何かが通常あるべき場所から飛び出す」ことを表す言葉なのです。
では、私達が多く出会う「腰椎椎間板ヘルニア」は、一体「何が」「どこから」飛び出し、また痛みを起こすのでしょうか。

「椎間板」って一体何?

まず「椎間板」についてお話しましょう。
私達の体は、24個の背骨と骨盤で、体の中心を支えています。
一つ一つの背骨は円柱形をしていて、それらが連結することで柱状の構造になっています。
その一つ一つの背骨にクッションを挟み込み、背骨にかかるあらゆる力を分散させています。
そのクッションこそが「椎間板」です。

椎間板は、外側は硬い組織で覆われ、中はゼリー状の物質が詰まっています。

車のタイヤに例えると、硬いゴムの部分が椎間板の外側、中に空気が入っている代わりに、ゼリーが詰め込まれている…そんな構造だと思ってください。 

じゃあ、「ヘルニア」って何?

車を多く走らせると、タイヤはいずれ劣化し、すり減ってヒビが入ってきますね。
椎間板も同じです。
日々、重力や体の圧力にさらされている椎間板も、過度な力がかかったり老化によりヒビ割れてきます。
そして、その「ヒビから」「中のゼリーが」飛び出てくる…それが椎間板ヘルニアの本体なのです。 

原因は老化?それ以外は? 

ヘルニアの原因は世界中で研究がすすめられていて、少しずつわかってきています。
椎間板の「老化」は大きい原因ですが、それだけではありません。
単に「老化」によって椎間板の変性が起こるだけでなく、遺伝によりヘルニアを起こしやすい方や、体の使い方に問題のある方もいらっしゃいます。

例えば、ひどく腰が反っている状態で常日頃から生活をしていらっしゃる方や、仕事などで中腰姿勢が多い方。
そのような方は、間違った姿勢や、体の使い方を続けることで、一部の椎間板のみに負担を強いる可能性があります。
そうすると、自然とその部分にかかる圧力が増し、腰痛症やヘルニアの原因となることがあります。

どんな症状が出るの? 

次に、ヘルニアの代表的な症状も合わせて理解しましょう。
ヘルニアが起こると、まず見られるのが「痛み」。
腰痛や殿部(お尻)、足の痛みです。

そして「しびれ」。
これは、主に片方の足に起こってきます。
それとともに、感覚がおかしくなることもあります。
よく聞くのは「感覚が薄い」「足に薄い膜が張り付いているようだ」逆に「感覚が鋭い」「触れただけなのにピリピリして痛い」など、様々です。
これらは一様に、腰から足にかけての感覚神経の異常と捉えることができます。

ひどい患者様になると、足の力が出なくなっています。
筋肉も痩せてしまい、爪先立ちやかかと歩きができなくなります。
これらの症状は、飛び出した椎間板のゼリーが、神経を刺激することで起こってきます。

通常の腰痛症では、しびれや力の低下は見られません。
腰痛症の主な原因は、筋肉のこわばりや、筋肉の表面にある膜の炎症です。
対してヘルニアは、飛び出した椎間板のゼリーによる、神経の障害です。
両者には明確な違いがあり、また、治療法も変わってきます。

どうやって治療するの?

「ヘルニアだ」と診断するには、いくつかの専門的検査をして、本当にヘルニアかどうか確かめる必要があります。
腰部脊柱管狭窄症や脊髄腫瘍など、ヘルニアに似た症状を起こす疾患もあるためです。

手術は最終的な選択であり、まずは薬物療法や理学療法が中心です。
そのため、当リハビリテーション科では特に、理学療法士をはじめとする専門スタッフによる理学療法、機能訓練や生活指導に力を入れています。

具体的な例をあげてみましょう。
先程お話した「間違った姿勢や体の使い方」をしていらっしゃる方の改善のため、ストレッチの指導や筋力アップ訓練を行なったり、生活の中で気をつけることなどをお話します。

また、椎間板にかかる圧力を減らすための牽引療法を行なうこともあります。

痛みでこわばってしまった体に対しては電気治療やマッサージを行い、痛みの軽減を図ります。

最後に…
ヘルニア治療の第一歩は、病気を理解し、患者様自身が積極的に治療に参加することです。
私達と一緒に、この厄介な疾患に立ち向かっていきましょう!

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第3回 “しびれ”とは?

皆さんこんにちは! リハビリコラムも3回目となりました。

今回のテーマは「しびれ」です。

まず「しびれ」とは何か…。

日常生活の中で誰もが一度は「しびれた!」と口にしたことはあるのではないでしょうか?
例えば、肘をぶつけて腕や指先までビリッとした痛みが走った事ありませんか?

また、長時間の正座をしていて足をくずすとジーンとし、しばらくするとビリビリとした痛みが起こるという経験はないですか?足の感覚が鈍くなって立てなくなる人もいるかと思います。 

このように、

・身体を安静にしていてもビリビリとした感覚がある。
・感覚が鈍くなっている。

と、人によって表現は違いますが、これらはどちらも「しびれ」と言えるでしょう。

・手足の力が入りにくく動かしにくい。

こういった麻痺と言われるものもしびれの一つになります。

このように「しびれ」は感覚に大きく関係しており、言葉の表現もさまざまです。そのため「しびれ」とは各々が感じる“異常感覚”であると言えます。

なぜしびれは起きるのか?

主に神経の圧迫や血行不良が原因です。
そのため筋肉が硬くなっていたり、骨が変形したりすることで神経を圧迫してしびれが起きる事があります。

怪我や手術の後遺症によってしびれが現れる事も少なくありません。
神経は脳から脊髄(中枢神経)、手足の先(末梢神経)まで通っているため、脳に障害があってもしびれが起きる事があります。

よく耳にする高血圧や糖尿病でも体内に栄養がうまく行かないことでしびれることもありますし、精神的ストレスや頭痛でもしびれが起きたりとしびれを引き起こす要因はいくつもあるようです。

しびれを感じたら…?

しびれる部位、特徴、時間(運動時・空腹時など)に注意してみてください。
例えば脳に障害がある時、主に片手+片足といったからだの半身に影響がでやすいようです。
特徴としては数分感覚がなくなるような鈍いしびれがあり、起床時や運動時に発生しやすいと言われています。
この場合はすぐに病院へ行き検査をしてもらう必要があります。

脳に問題がある時はしびれのほかにも症状はいろいろあるので、しびれがあったから脳に問題があるとは思わないようにしてくださいね。

自然になくなるしびれもありますので、様子をみてしびれが何日も続くようでしたら病院に行かれることをおすすめします。

しびれの対処法!

薬物療法。(末梢神経の代謝改善のためのビタミンB12など)

牽引療法等の物理療法。(骨の変形や関節の強張りの予防や矯正を行います)

姿勢矯正、筋力強化などの運動療法。(筋力改善や荷重動作の中で関節の動きの改善を目的としています)

安静が有効な場合もあります。 その他、原因によっては手術が必要な場合があります。
「しびれ」とは誰もが経験した事がある症状です。
しかし原因も多く、病気と言えないものも含んでいます。「しびれ」が現れる事で『脳に問題があるんじゃ!?』と不安になる方もみえるのではないでしょうか?
長く続くしびれの原因の多くは筋肉のこりや骨の変形です。

みなさんの不安を解消するためにも気になったら早めに診断を受けて適切な処置を行うことをおすすめします! 

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第2回 肩が上がらない?

皆さん、こんにちは。
リハビリコラム第二回目は、「肩があがらない」がテーマです。

当院に来院される患者様にも非常に多い症状ですが、病院にかかっていない方の中にも悩んでいらっしゃる方は多いのではないでしょうか。

そんな肩が上がらないという症状の中でも今回は代表的な疾患である「肩関節周囲炎」について紹介していきたいと思います。

肩関節周囲炎というのは、40~50歳代に特に多くみられ、肩の痛みや肩が上がらないという症状を主とする疾患です。四十肩、五十肩という名前は皆様も聞いたことがあるかとは思います。

この四十肩、五十肩というものは起こりやすい年齢にちなんだ俗称で肩関節周囲炎の中の一つに数えられます。 

ちなみに四十肩と五十肩は名前の違いがあるだけなのでたまに聞くことがある「あなたはまだ四十肩なんだから五十肩の私よりはマシよ。」のようなことはありません。

少し話が脱線しましたね。

さて、この肩関節周囲炎ですがどのような症状が出るのでしょうか。

主な症状は少し難しい言葉で言うと、痛みを伴う関節の運動制限です。
痛みは鈍い痛みであることが多く、特に肩を動かした時の痛み、夜寝ている時の痛みが出やすい傾向にあります。
炎症の出始めの頃には、何もしていない状態でも強い痛みで肩が動かせないということもあります。

これだけでは分かりにくいですね。

具体例をあげると、このような症状が出てきます。

①髪を梳かしたり、結ったりするのが難しい。

②服を着替えるのに不自由を感じる。

③箸や茶碗を持つと痛みが走る。

④電車等で吊革につかまるのが辛い。

⑤痛みで目を覚ます。

⑥痛みで寝返りを打てない。

⑦寒い日になると痛みが強くなる。

上にあげたような症状に全てじゃないにしても思い当たる節がある方は、肩関節周囲炎になっている可能性があります。

この肩関節周囲炎ですが、なぜ起こってしまうのか。
原因は多数ありますが、大まかな原因としては、

①老化による肩周辺の組織の炎症。

②肩に負担がかかる状態での使いすぎによる炎症。

③ケガなどで、肩の筋肉に損傷が起こることによる炎症。

などがあります。

難しい話は割愛しますが、上記のような理由で炎症が起こることにより、痛みを引き起こしたり、動かせなくなったりするのです。

ただし、先ほど挙げた典型的な症状が出ているからといって、全ての人が肩関節周囲炎だというわけではありません。

今回は名前だけの紹介になりますが、変形性肩関節症、頸肩腕症候群など他の整形外科的疾患が原因になっている場合もあります。

他の疾患にはそれぞれ対処法が少しずつ違ってきたりするので、一度病院で検査をし、ご自身の状態を見極める必要があるのです。

この見極めには一般的に医師の診察とレントゲン写真や、MRI、関節造影検査などによって行います。もちろん、当院でもレントゲン写真などをもとに医師が診断をしています。

ここまでで肩関節周囲炎というものがどんな疾患なのか少しは分かってもらえたでしょうか。

どんな疾患か分かったところで、皆さんが一番気になるところであろう対処法、治療法について紹介しようと思います。

まず知ってもらいたいことは、時期によってはやってはいけないこともあるということです。

炎症の出始めの時期には、身体が悪くなっている部分を治そうと頑張っています。

この時期に運動をしたり、温めてしまったりすると血の巡りが良くなりすぎて、身体を治そうとするために出している物質が血液に乗って過剰に集まりすぎてしまうのです。

ではこの時期にはどうするのか。

基本的には安静が第一です。肩に負担のかかる動きは避け、痛みのでにくい態勢をとりましょう。

ここが一番重要なのですが、この時期に病院に受診して炎症を抑える薬や注射などを行うことで、割とすぐ治ってしまうことが多いのです。

残念なことに、病院に来院される患者様は、しばらくすれば治るだろうと放置をして、でも、どうにもならないからということで病院に初めて来られる方がほとんどです。

そうなってしまうと、炎症は治まっていくのですが、今度は肩が固まってしまい、安静と薬などだけでは治らない状態になってしまうのです。

異常を感じた時点ですぐに病院に受診することがいかに重要かということですね。

では、実際に炎症が治まり始める時期に差し掛かってしまってからはどうすればいいのでしょうか。

この時期になると、炎症の出始めの時期とは逆に、患部を温めることが必要になります。

痛み等で動かせなかったことで肩の筋肉は緊張が高くなってしまったりで上手く働かなくなってしまっています。

温めることで筋肉の緊張を緩めることが出来るため、お風呂でしっかり温まったり、肩を冷やさないよう、冷房の傍にずっといないようにしたりなどの対処が必要となります。

また、ご自宅でも痛みの出ない範囲でいいので、運動をしていかなくてはなりません。

関節というものは動かさなければどんどん動きが制限されていくものなのです。

痛みを我慢してまで動かすと、正常ではない動きを誘発してしまいがちなので、また肩に負担がかかり、炎症を再発させてしまうことになりかねません。

正常な動きや、細かい対処法などは病院で教えてもらいましょう。
もちろん、当院でも対処法、体操、運動などの指導も行っています。

では当院のリハビリではどんなことをするのか。
まず、ホットパック等で患部を温めます。

その後で、関節の動きを良くするための運動訓練、再発予防や関節の保護のための筋力訓練、自宅でもできる運動や体操の指導、日常生活で気をつけることなどの指導などを患者様の状況に合わせて行っていきます。

また、肩関節の動きを良くすることへの補助として肩周辺の筋肉のリラクゼーションを目的としたマッサージなども行っています。

リハビリでは、スタッフが患者様の状態をみながら、その時々に必要なことを見極めながら行っているため、気になることや、この運動はやってもいいのか?といった質問、疑問などあればどんどん質問してくださいね。

途中小難しい話も交えましたが、肩関節周囲炎という疾患について少しはお分かりいただけたでしょう
肩が上がらないというのは日常生活をする上で、すごく不便で辛いものだと思います。

肩関節周囲炎は早期に治療を施すことで、すぐに回復できることが多い疾患なのですが、来院される頃には症状が進んでしまっている方が多いのが現状です。

治療が遅れれば遅れるほど、回復するためにかかる時間は長くなってしまうのです。

肩が上がらないという症状が出るものすべてがこの疾患ではないのですが、快適な生活を送るためにも、早くに診察を受け、適切な治療を受けることで早く治ることが多いということを覚えておいてくださいね。 

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第1回 頭痛について

皆さん、こんにちは。

リハビリコラム第一回目は、「頭痛」がテーマです。

当院のリハビリ室に来院される患者様の中でも、頭痛持ちだとおっしゃられる方は、非常に多いのです。

頭痛に悩まされる方は、「また頭痛がおこるのではないだろうか…」と、常に不安を抱えており、辛い毎日を送っていらっしゃるのではないだろうかと思います。

頭痛が起こる原因、その感じ方、痛みの程度は、人によって様々です。
難しい話は割愛しますが、頭痛には大きく分けて三つのタイプがあります。

タイプ1.起因となる内科的、脳神経外科的疾患等がない頭痛(一次性頭痛)

タイプ2.起因となる内科的、脳神経外科的疾患等がある頭痛(二次性頭痛)

タイプ3.その他の頭痛(原因不明も含む)

頭痛と聞いて、皆様が最も気にされることと言えば「この頭痛は重い病気なのではないだろうか」ということではないでしょうか。

例えば、急に痛み出して、数分~数時間で速やかに進行していく頭痛があります。
それらは「二次性頭痛」と言って、そのままにしておくと危険なものも含まれるため、こちらから説明していきたいと思います。

代表的な二次性頭痛の特徴として、

  • 突然の頭痛
  • 今までに経験したことのない頭痛
  • いつもと様子の異なる頭痛
  • 頻度と程度が増していく頭痛
  • 50歳以降に初めて起こる頭痛
  • ガンや免疫不全の病気を有する方の頭痛

などがあります。

これらには脳卒中や脳腫瘍等の、恐ろしい疾患が考えられる場合もあります。
そのため、この二次性頭痛が疑われるときは、CTやMRIその他の検査を基に、診断する必要があります。
もちろん当院でも、医師がCT画像による診断を行っています。
治療法としては、原因となる各疾患の治療が主軸となります。(手術や投薬等)

検査で異常がなかった場合、他の頭痛の可能性が高いといえます。

ですから、これらを見極めるためにまずは医師の診察を受けることをオススメします。

一方、一次性頭痛では、死の危険性は無いと言って良いでしょう。

しかし、内科的な疾患や脳神経外科的な疾患などがなくても、整形外科的な疾患を併せ持つ方、または整形外科的な疾患を基にして頭痛をおこす方もいらっしゃいます。

一次性頭痛には、皆様も一度は耳にしたことがあるかもしれない、「片頭痛(偏頭痛と書く場合もあります)」や「緊張型頭痛」というものが含まれます。

片頭痛とは…

  • 頭の片方が、脈打つように痛む
  • 歩行や階段を昇る動作等で痛みがひどくなる
  • 視界が悪くなったり、吐き気を伴ったりすることもある
  • 睡眠により症状が軽くなる

等の特徴を持っています。

原因は、「セロトニン」という体内物質が関わっているとする説や、神経と血管の炎症が関わっているとする説等、諸説ありますがはっきりとは解明されていません。

片頭痛を治療する場合、一番初めに選択するのは薬を飲むことですが、日本頭痛学会では他の治療法として、理学療法を挙げています。
理学療法とは、我々リハビリテーション科のセラピストが行う治療のことを指します。

緊張型頭痛とは…

  • 肩、首等のコリに伴う
  • 寒さで悪化する
  • 頭を締め付けられるような痛み
  • お風呂で温まると軽くなる

等の特徴があります。

緊張型頭痛の原因は、筋肉にあります。
仕事や日常生活でたまったストレスや疲れによって首や肩の筋肉がカチカチになったり、血行が悪くなったりすることで痛みを引き起こします。 緊張型頭痛では、同時にめまいを起こす方もいらっしゃるようです。
パソコンをよく使用する方は、特に注意したほうがいいかもしれません。

これら一次性頭痛では、先に述べたように、整形外科的な疾患が関わっていることも少なくありません。
例えば、変形性頚椎症や頚椎椎間板ヘルニア、頚肩腕症候群等が挙げられます。

整形外科的な疾患が関わる一次性頭痛の対症療法として、共通して言えることは、理学療法やマッサージが有効であるということです。
ストレスを緩和し、肩や首の筋肉を柔らかくして血行の改善を図ると共に、当院では姿勢の指導やどんなストレッチを行ったらいいのか。
また、どんな運動をしたらいいのかを各患者様の疾患に合わせて指導していきます。
患者様自身が、頭痛を正しく理解し、問題点を解決するお手伝いが出来れば幸いだと考え、治療にあたっています。

医師の処方する薬の効果、そして我々が行う理学療法やマッサージ等の効果を組み合わせることで、より良い効果を期待します。

さて、多少なりとも頭痛のことがお分かりいただけたでしょうか。
頭痛が起こっている時は本当に辛いものです。
日常生活の中で、これらを起こさないようにすることも大切です。
余計なストレスをためない、首や肩の痛みを放置しないなどの予防・対策、そして何より、病院での検査が必要です。

しっかりと治療と予防をし、快適な毎日を送ってくださいね。 

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